支援による提供価値
キャリアコンサルティングで価値を提供するためには、支援対象者の期待に応えることが必要である。支援対象者の期待は1人1人の状況により異なるが、基本的な期待の1つに安心感を与えることがある。支援対象者に安心感を与えることで、期待に応え、重要な価値が提供できる。
3月から4月にかけての年度の切り替え時期などは、支援対象者が担当する業務が変化する可能性が高く、変化に伴って不安を感じたり、懸念事項が発生しやすい。不安感を軽減すること、懸念事項へ適切に対応することをキャリアコンサルティング(個別面談)に組み入れることで安心感を与えることができる。
ある支援対象者は4月1日から新しい職場で勤務を開始している。この支援対象者には、転職前の3月迄の職場との相違点を示すこと、さらに相違点への対応方法を個別面談に組み入れることで安心感を与えることを目指している。
4月から個人契約に切り替えた支援対象者がいる。3月迄とは異なる条件で個別面談を継続する理由は不安感を払拭することへの期待と認識している。4月は個別面談を2回、実施したが、1回目の個別面談から、直近の状況を的確に把握すること、状況を踏まえた助言を行うことを通じて、安心感という価値は提供することを重視している。